スターアライアンス（ANA・ユナイテッド）のアップグレード特典で旅をもっと楽しく!

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みなさん、飛行機に乗るときはどのクラスを利用しているでしょうか。私は最初の頃はエコノミークラスに乗っていましたが、何回も乗っているとビジネスクラスやファーストクラスのことが気になるようになってきました。

シートの座り心地はどんな感じなのか、サービスはどんなものなのか・・。

そんな時、スターアライアンスのアップグレード特典というものを知りました。スターアライアンスのアップグレード特典とは、スターアライアンスの加盟航空会社のマイルを使って、他の加盟航空会社のシートのクラスをワンランクアップさせる、というサービスです。

つまりマイルを使ってビジネスクラスやファーストクラスに乗れるということです。

今回は、そんなスターアライアンスのアップグレード特典について、加盟航空会社であるANAとユナイテッド航空にしぼってご紹介します。アップグレード特典のことを知れば、いつもとはひとあじ違った旅が楽しめますよ。

そもそもスターアライアンス（Star Alliance）ってなに？

引用：スターアライアンスFacebook

1997年5月に設立された、世界初・世界最大の航空連合です。

いろいろな航空会社が加盟や脱退を繰り返し、現在は小さな航空会社から大きな航空会社まで28社（設立当初は5社）の航空会社が参加しています。本部はドイツのフランクフルトにあります。

スターアライアンスの加盟航空会社は以下の通りです。

アドリア航空	エーゲ航空	カナダ航空	チャイナ航空
インディア航空	ニュージーランド航空	全日空	アシアナ航空
オーストリア航空	アビアンカ航空、アビアンカブラジル航空	ブリュッセル航空	コパ航空
クロアチア航空	エジプト航空	エチオピア航空	エバー航空
LOTポーランド航空	ルフトハンザドイツ航空	スカンジナビア航空	深圳航空
シンガポール航空	南アフリカ航空	スイス航空	TAPポルトガル航空
タイ航空	ターキッシュ航空	ユナイテッド航空	吉祥航空

引用：スターアライアンス
吉祥航空のみ引用：吉祥航空

※吉祥航空はコネクティングパートナーです。

表にあるような広範囲にわたる各航空会社が提携したことで世界がつながり、各国をよりスムーズに行き来できるようになりました。また航空会社からすれば、自社でカバーできない路線もカバーでき、安定して顧客にサービスを提供できるようになりました。

ロシアや中東方面の航空会社はありませんが、その他は世界中をまんべんなくカバーしているイメージですね。

そして私たち利用者からみても、さまざまなメリットがあります。

スターアライアンスを利用するメリット

特典の相互利用
マイルの相互加算
チェックインサービスなどの相互利用
空港ラウンジの相互利用

相互に利用できることで、私たち利用者も選択肢が広がりますね。

スターアライアンスについての詳しい記事はこちらをごらんください。

「スターアライアンス」メンバーの魅力と加盟航空会社の紹介！

2019-03-22

スターアライアンスのアップグレード特典とは

引用：スターアライアンス公式サイト

今回ご紹介したいアップグレード特典は、先ほどご紹介した利用者のメリット「特典の相互利用」の1つです。

普段使う航空会社は決まっているという方でも、1つの航空会社がカバーできる就航地域にはやはり限度があります。そのため他社の飛行機を使う必要性が出てくることもあると思います。そんな時、「持っているマイルを他社の航空会社に利用できれば」と思ったことはありませんか。

せっかくためたマイルがあるのに、現金でワンクラス上の航空券を購入しなくてはならないのは抵抗がある方も多いと思います。そんな時、スターアライアンスのアップグレード特典を利用できればうれしいですよね。

このアップグレード特典は、ワンワールドなど他のアライアンスにはないスターアライアンス独自のサービスです。

今回はスターアライアンス加盟航空会社の中でも、唯一の日本の航空会社であるANAと、世界最大の航空会社であるユナイテッド航空のスターアライアンスアップグレード特典についてご紹介します。

補足
ワンランクアップとは、エコノミークラスからビジネスクラス、またはビジネスクラスからファーストクラスへアップグレードできるということです。エコノミークラスとファーストクラスの2クラスしかない航空機以外では、エコノミークラスからファーストクラスへのアップグレードはできません。

ANAのスターアライアンスアップグレード特典

引用：ANA公式サイト

対象の航空会社

すべてのスターアライアンス加盟航空会社（吉祥航空を除く）です。対象の航空会社の運航便であっても、運航会社以外の便名で予約したコードシェア便は対象外です。

コードシェア便とは

2つ以上の航空会社が共同して運航する便のことです。例えばA社が運航する飛行機の座席の販売をB社が行う場合があります。これがコードシェア便です。コードシェア便の便名にはA社とB社両方の便名がつけられます。

A社の業務	B社の業務
航空機の運航サービスの提供搭乗手続きや手荷物の預かり	座席の販売

添乗員さんもA社の方、そして手荷物の重量規定もA社の規定が適用されます。搭乗手続きではB社のカウンターへ行ってしまわないように注意しましょう。

少しややこしいですが、どちらが運航やサービスを担当しているのか、きちんと把握しておきましょう。

このように業務を分けることで、それぞれどのようなメリットがあるのでしょうか。

A社のメリット
自社の飛行機の客席をB社に代わりに販売してもらうことで、効率よく売り上げを確保できます。

B社のメリット
自社の持っていない路線を飛ぶ飛行機の座席を販売することで、自社で路線を開拓するよりも安く便数を増やせます。

利用者のメリット

コードシェア便を利用すれば利用できる航空便の選択肢が広がるので、目的地まで行きやすくなります。
A社のマイルをためている場合、コードシェア便でもA社のマイルがたまります。

先ほどの「対象の航空会社の運航便であっても運航会社以外の便名で予約したコードシェア便は対象外」とは、例えばANAの運航便であっても、ANA以外の航空会社の便名で予約をしているコードシェア便であれば対象外ということです。つまり、ANAの運航便であり、ANAだけの便名の便が対象ということですね。

利用する便がコードシェア便でないか、きちんと確認しておくことがだいじですね。

対象の予約クラス

エコノミー→ビジネス	ビジネス→ファースト
Y/B クラス	C/D クラス

航空券には予約クラスというものがあり、たとえ同じエコノミークラスであっても予約クラスが違う場合があります。予約クラスによってはアップグレード特典の対象とならないものがあります。

最初の頃は気づきませんでしたが、エコノミーだけでもクラスは細かくわかれていたんですね。クラスが違うと、運賃や予約変更・キャンセルの可否、マイルの積算率などが違ってきます。

また、以下の航空会社は対象クラスが少し違ってきます。

エコノミー→ビジネス

カナダ航空……Y/B/O
チャイナ航空……Y/B/G
ニュージーランド航空……Y/B/U/E/O
オーストリア航空……Y/B/E/G
エチオピア航空……Y/B/G/S
エバー航空……Y/B/K
ルフトハンザドイツ航空……Y/B/E/G
スカンジナビア航空……Y/B/S
シンガポール航空……S/T/P/L（プレミアムエコノミー設定のある機材）
　　　　　　　　　　Y/B/E（プレミアムエコノミー設定のない機材）
スイス航空……Y/B/U/M
深圳航空……Y/B/G/M/U
ユナイテッド航空……Y/B/O/A

ビジネス→ファースト

チャイナ航空……C/D/J
ルフトハンザドイツ航空……C/D/J
シンガポール航空……C/Z/J/U
スイス航空……C/D/J

上記の航空会社を利用する方は注意してくださいね。

注意
旅行会社の格安ツアーの航空券などは、アップグレードの対象外です。

必要な条件

アップグレード特典を利用できる対象クラスの運賃で予約がすでにとれていること。
その予約が発券（＝決済）済みであること。
アップグレード希望のクラスに空席があること。
対象予約クラスの座席を購入していれば必ずアップグレードされるわけではありません。
会員本人以外の方が利用するときは、特典利用者登録が必要です。
続柄を証明できる書類の提出を求められることがあります。

補足
続柄を証明できる書類とは、戸籍謄本や住民票の写しです。戸籍謄本は本籍地がある自治体、住民票はお住まいの自治体で申請しましょう。

住民票の写しは、希望しないと続柄は記載されません。必ず希望するようにしましょう。

幼児（2歳未満）の特典利用について

以下の航空会社では、座席を使用しない幼児を連れている方はアップグレードできません。

カナダ航空
チャイナ航空
ニュージーランド航空
アシアナ航空
アビアンカ航空
アビアンカ・ブラジル航空
エジプト航空
エバー航空
深圳航空
シンガポール航空
タイ国際航空
ターキッシュ航空
ユナイテッド航空

小児（2歳以上12歳未満）の特典利用について

大人が特典を利用する場合と同じマイル数が必要です。

マイルを利用してアップグレードする

アップグレードに必要なマイル数は以下の通りです。片道（1区間）12,000マイルから利用できます。

片道(1区間)の区間基本マイレージ	エコノミー ↓ ビジネス(1区間)	ビジネス ↓ ファースト(1区間)
0-2,000	12,000	20,000
2,001-2,500	18,000	30,000
2,501-3,000	22,000	35,000
3,001-3,500	24,000	40,000
3,501-4,000	26,000	45,000
4,001-4,500	28,000	45,000
4,501-5,000	30,000	50,000
5,001-5,500	32,000	50,000
5,501-7,000	34,000	50,000
7,001-9,000	36,000	55,000
9,001-10,000	38,000	55,000
10,00以上	40,000	60,000

（携帯の方はスライドできます）

区間基本マイレージとは

簡単に言えば、目的地から到着地までの距離を表しています。毎年秋にIATA（国際航空運送協会）が発行する「TPM（運賃計算に使用する区間距離）」を基準にしています。この区間基本マイレージは、ANAのプレミアムポイントを算出するのにも使われています。

区間基本マイレージはANAの公式サイトで確認できます。

アップグレードポイントを使ってアップグレードする

2016年5月10日から、ユナイテッド航空のみアップグレードポイントを使ってアップグレードできるようになりました。必要なポイント数は片道（1区間）4ポイントからです。

片道(1区間)の区間基本マイレージ	エコノミー ↓ ビジネス	ビジネス ↓ ファースト
1-1,000	4	8
1,001-2,000	6	12
2,001-4,000	8	16
4,001以上	10	20

アップグレードポイントとは

持っているプレミアムポイント数に応じて、翌年度に獲得できるポイントのことです。

プレミアムポイント数	アップグレードポイント数
250,000～	100
200,000～249,999	80
150,000～199,999	60
120,000～149,999	50
80,000～119,999	40
40,000～79,999	20
30,000～39,999	10
20,000～29,999	8
10,000～19,999	6
1～9,999	4

それではプレミアムポイントとは何なのでしょうか。

プレミアムポイントとは

1年間（1月～12月）に利用したANAグループの運航便などについて、マイルとは別に加算されるポイントです。

引用：ANA

このプレミアムポイント数によって、翌年度のプレミアムメンバーのステイタスが決まります。ANAグループだけでなく、スターアライアンスの加盟航空会社の便を利用した時にも獲得できます。

ステイタスは、ラウンジの利用や優先搭乗に影響してくるのでとても重要ですね。

マイルや各種ポイントなど種類がいろいろありますが、それぞれきちんと管理しておきましょう。

アップグレードの申し込み方法

ANAのウェブサイトから、出発の24時間前まで申し込みできます。

ANA・スターアライアンスアップグレード予約ページ

申し込みの流れ

予約ページを開いて、マイルを提供する人とアップグレードする人の人数（最大4名まで）を入力。
ログインする。（ANAお客様番号とパスワードが必要です。）
搭乗者の名前（パスポートと同じように入力）や、フライト情報を入力する。
確認画面で内容をもう一度チェックして、「アップグレードする」のボタンをクリックする。

これでアップグレードは完了です。とても簡単ですね。手続きが完了しても新たな予約番号などは発行されないので、きちんとアップグレードされているか確認しておきましょう。

ウェブサイトでの操作方法が分からない時は、ANAのお問い合わせ窓口に電話してください。

0570-029-767
03-6741-6683（東京）
24時間、年中無休で受付しています。

注意点

アップグレードだけの取り消しはできません。アップグレードした時点で元の予約はキャンセル扱いになるので、アップグレードを取り消してしまうと座席の予約自体がなくなってしまいます。
アップグレードした便を変更したい時は、予約の変更からアップグレード特典の申し込みまでやり直す必要があります。
マイルはアップグレード前の予約クラスに基づいて加算されます。
運航会社によってはアップグレードできる路線や期間に制限されている場合があります。
特典航空券を利用した便にアップグレード特典は利用できません。

アップグレードした便を変更した場合、アップグレード特典は引き継がれないので、再度アップグレードをしなければなりません。

当日「アップグレードされていると思ったのにされていなかった」とならないよう、手続きの後には確認することが大原則ですね。